脳力について

放射線科診断医は「脳の錯覚」と戦うお仕事?

こんな未熟なことを言うのは私だけでしょうが。。^^;

 

私にとって、放射線画像診断を行うことは、

自分の脳の錯覚と戦う作業でもあります。

 

 

じつは、変な先入観があると。

「見えるはずの画像の異常が見えなくなったり」

「画像にはないはずの異常が見えてしまったり」

 

そんなことが、起こってしまうのです。

 

 

 

ぱっと見せられた絵に、疑問をもたなかったら、

意外に大きいものが隠れていたり。

 

 

あなたも、天井の木目や花の模様が人の顔に見えてしまったり(笑)

 

そんな経験、したことありませんか?

 

画像をみていて。

「前回も特に問題なかったから大丈夫だよね~。」と油断していると。

意外な場所に、がんの再発所見が隠れていた!と

ヒヤリとすることもあります。

 

 

これは、脳の特性によるもの。

脳は、

「自分が探しているものを見よう!」とし。

「自分が興味ないものに関しては、きづきにくい」

こんな特性があるのです。

 

だから、初めから「病気はないもの!」としてみていると、

見落とす危険もあります。

 

逆に、「絶対病気があるはず!」と思ってみていると、

「ないはずの病気を頭の中で作り出してしまう」ことも、あるのです。

 

 

「脳は錯覚することもある!」

この事実を知って。

今目の前に現れているものに対して、少しだけ疑問を持ってみる。

その繰り返しで、なんとか、正確な(リーズナブルな)結果を出す。

 

こんなことを、日々心掛けています。

 

 

あなたの常識と思っていること。

本当に常識ですか?

なんてね(^_-)-☆

 

今日もお読みくださって、ありがとうございます。

良い一日を♪